雑感~~なぜミミズは雨降りの後に地面に出てくるのか?
札幌でも場所によってはミミズが出てくるようになりました。 ~~~~ミミズ
たくさん干からびたミミズをみると、誰でも一度はこう思うんじゃないかな。
「なぜミミズは雨降りの後に地面に出てくるのか?」
かなり多数が干からびて死ぬor食われるのになぜ出てくるのか?
先日もその疑問に駆られた私はなんとなくインターネット検索でグーグル先生に聞いてみた。
すると、答えとして
「雨が降ると土の中で溺れるから」
「酸欠になり苦しくなるから」
上記、いずれかがあたかも既知の事実のように書かれているのを多数見ました。
私は門外漢(土壌学は受けたけど覚えていない、ミミズの生態学は受けたことが無い)ですが
この回答には非常に疑問というか府に落ちない点がある。
・しとしと雨でも出てきているが、その程度でミミズが呼吸困難になるほど酸欠になるのか?なるなら、他の動物(甲虫の幼虫など)はなぜ大丈夫なのか。カブト幼虫とミミズではミミズの方が細長いので有利なはずでは?
(呼吸系に違いがあるとしても、どちらも受動的な呼吸)
・雨で呼吸困難が本当ならなぜ、雨という日常茶飯事のことに対する適応方法が地面に出るというお粗末なものなのか?水生の貧毛類は結構いる、ならば地面の中で耐えられるだけの呼吸能力を獲得できたはず。
以上が酸欠説に対する疑問。
そして、以下が私の直感。
・リスクを冒してでも出てきたいから出てきた。
普段乾燥地帯で行動を制限される彼らにとって、雨は新天地へのチケット。
ミミズもカタツムリもここぞとばかりに他の畑の彼/彼女を求めてor過密解消のため、命をかけた旅行に出る。
上記の理由の方がよほどダーウィン進化論的であると思う。
この推論は自分ではほぼ確信しているが、データがない。
でも今日見つけた。研究してる人がいた→ http://ww71.tiki.ne.jp/~ycryptomeria/new_page_3.htm
このサイトの第7章に要約がある。
・雨が降ると土壌中CO2濃度が上がる→CO2濃度の上昇がミミズ這い出し行動の引き金
ということらしい。この人の正体が不明だけどすごい熱の入れようである。
という分けでwikipediaにも引用無しで書かれている「酸欠だから出てくる」というのは
上記データを信用するかぎり間違い、または少なくとも主因ではないだろう。
推論と照らし合わせても合点がいくしね。
しかし、カマキリの卵の積雪予想のときもそうだが、なぜホイホイ俗説っぽいものが事実として広まるのか。
青森以南の雪国の昆虫少年ならばススキやスギナに産みつけられた卵(当然雪の下)から幼虫が出てくるのを知っているもんでしょう。